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Room for Toshihiro's books

MY FANTASY
ミニドンキホーテ再び旅に出る


著者 辻俊広
出版社 星湖舎
四六版・並製本、本文272頁 ISBN4-921142-60-2 C0095
定価 1,400円(税込)

プレスリリース   協力者の言葉
あなたの心にもうるおいと感動を!

ミニドン・キホーテが巻き起こす涙と笑いの数々。あなたにはいくつのファンタジーが見えますか。
ちりばめられた宝石のごとく南十字星が輝く下、オーストラリア、スリランカ109日間の旅行記!


青空気分でいたいあなたへ
いくつの小さな愛を見つけられますか


懐かしき人たち/戦友ブゲータ/銀色のとうもろこし/地球儀の贈りもの/プージャの祭り/
オーストラリアの我が家/二つの学校/濡れ鼠とオペラハウス  (目次より)

【著 者】
辻 俊広(つじ としひろ)
1949年1月2日生まれ
大阪府和泉市在住
同志社大学経済学部中退、文学部卒業
人との出会いを楽しみに、陶芸・生花・音楽鑑賞・短歌・旅行・ハイキングなどを愛する


NHK(きらっといきる)
番組内で紹介していただきました


【編集協力】
音訳グループ ポッポ
視覚障害者、及び高齢者等文字が読み辛い方への音訳提供を中心とするボランティア活動を行っています

【出版社】
星湖舎
〒542-0082
大阪市中央区島之内
1-15-30大一ビル内
Tel06-6245-5974
Fax06-6772-2392


【印刷所】
株式会社 ダイビス

春夏秋冬(短歌集)
あなたが大好き


著者 辻俊広
編集協力 音訳グループ ポッポ
印刷所 株式会社 ダイビス A5版
定価 800円(税込)

プレスリリース
短歌の知識が無くても楽しめる不思議な辻ワールド!

不思議哀しい詩の世界  とらわれず こだわらず
あなたの感性で読む短歌  愛しき花と共に あなたに贈ります


【前書き】

みなさん、心の春夏秋冬についてお考えになった事がおありでしょうか?
文字通りの春夏秋冬もあれば、少し寒い春、雨の多い夏、寒すぎる秋、思ったよりもおだやかな冬、
人生もあたりまえの四季とは異なった心の春夏秋冬を体験なさることでしょう。

人はみな小さなほこり胸に秘めこの道渡るすずらんの花
この歌集は毎日の日記代わりに何首かずつ作っていたものの中から二百六十二首選んだものです。
僕自身のことえお少しだけ言わせていただきますと、普段みなさんに支えられ、お世話になって生活をしています。お返し出来るのは僕の多少のジョークと笑顔だけ、その笑顔も最近は崩れがち。
ずいぶん昔にこの歌集を発表しようと考えた時は「ある楽天主義者の歌」という名前を付けたことがありました。しかし、今回新たにたくさんの方々と一緒にこの歌集に向かい合った時、改めてこの歌たちが大好きであるということを心の底から感じる事ができたので、その思いを込めて「春夏秋冬-あなたが大好き-」というタイトルにしようと決めました。
失明してから長い年月が経ちます。その間の僕の心の悲しみや苦しみ、そして喜びが少しでも表現できていれば幸せです。
目で見た時のもの、心で見た時のもの、手で触れた時のもの・・・
どうか読者のみなさんも目で見、手で触れ、心で感じとってみて下さい。

二〇〇三年お母さんが庭のりんごの花を見てとてもきれいねと言った日 記す
作者 辻俊広

音訳グループ代表
 初めはテープ起こしをする、ということでスタートしたのですが、
 この作業は考えていたより時間がかかり途中何度も挫折しそうになりました。
 それでもあきらめずに何度も校正を重ねやっと本になりました。
 気が付くと、テープをお預かりしてから1年あまりも経ってしまっていましたが、
 出版に伴うさまざまな作業等貴重な経験もさせていただき、
 とっても素敵な本が出来あがりました。
 ぜひ一度手に取ってみてください。2002/9
 以下、編集後記より


ぽこぽこ
 彼は35歳で失明しましたが、いつも明るく前向きで好奇心旺盛な人柄は、目が不自由だということを全く感じさせません。改めて「目が見えないだけで、他は全く同じなんだ」という当たり前のことを考えさせられました。この本も、今はやりの異文化コミュニケーションの面白さを通して、「国が違えば習慣も考え方も常識そのものが変わってしまうが、同じ人間同志なんだ」という当たり前のこ とを再認識することができました。
 書いてあることは日常生活の延長で特に特別なことが起こるわけではありませんが、どんな些細なことでも彼の話術にかかると、人間って素晴らしいなぁ、と感動させられます。ファンタスティックで優しくて、それでいて少しもの悲しい不思議な気持ち。それが彼の MY FANTASY なのでしょうか?
 みなさんも彼といっしょに旅に出て、自分だけのMY FANTASYを見つけてみませんか?帰ってくる頃にはきっと、今よりほんのちょっぴり、幸せな気持ちになっていると思います。

かよちゃん
 テープ起こしや校正などに微力ながらお手伝いさせて頂きました。大変なことも有りましたが、私にとっては良い思い出です。  この旅行記は、正に辻さんの冒険旅行記と言って良いのではないでしょうか。  傍から見れば無鉄砲と思われるような辻さんの好奇心や行動力と共に、辻さんは光を失った代わりに、私たちが年齢を増す毎に失う子供の頃の純真さを、いつまでも持ち続けているのだと思いました。  これからも、その気持ちで進んで欲しいと願っています。

しょうちゃん
 一番心に残ったことは、海外旅行するにしてもホームステイであれ、その時に与えられた状況に前向きにチャレンジする精神、作者の実体験を通じて勇気と、どんな事にも興味を持つことの大切さを知りました。
 日頃残念ながら外国の人と全く交流のない私にとって未知の世界であり、自ら知ろうとする勇気さえないのです
。  それぞれの国の独自の慣習、日本での常識が外国では常識ではなくなるのです。当たり前のことかも知れませんが、それが私にとって発見であり感動でした。

YOUYOU
 今はやりの 異文化コミュニケーションという言葉がぴったりのマイファンタジー。
 その中に辻さんの好奇心旺盛なところや,本当に人が好きなんだということを感じさせる所等々,辻さんの人となり,暖かな人間性が、やさしさ溢れた文章の中にちりばめられていました。
 このテープ起こしのお手伝いが出来たこと,本当に良かったなあって思っています。
 ありがとう。

しんこさん
 陶芸教室へ行く為のガイドヘルパーとして辻さんと出会って一年余り。でも今は、もう何年も前からの知り合いのような気がします。少し大袈裟ですが、辻さんのいろんな面に触れたからだと思います。
 MY FANTASYもその一つです。
 編集にあたって、少しでもかかわれたことことがとても嬉しく思います。辻さんの人柄が良く出ていて、時々クスッと笑わせてくれるところがいいです。彼の創る陶芸の作品にも共通する所があると思いました。

みーちゃん
 柔らかな辻さんの感性が捉えた、さまざまな人々と出来事、風物がとても楽しい。
 いつも明るく前向きで好奇心旺盛な作者 そして、周りの人々の「何かお手伝いしましょうか」の言葉。人間って素晴らしいなと感じさせてくれる作品です。けれどもそれも、ちいさなブゲータにも同じ高さで対応する辻さんの姿勢がもたらしたものでしょう。テープを起こしていて、自分も異文化の中に飛び込んでみたいという気になりました。

Kちゃん
 辻さんの追憶を綴る作業において、テープ起こしという部分で関わらせてもらった。
 この作業は、単純でありながらじっくり辻さんとお付き合いをしている感じがあり、私にとって楽しい時間となった。素直な感情表現に驚いたり、厳しい言葉の中にある優しさに納得したりと、異文化コミュニケーションの面白さや楽しさが全面にあふれていて、次から次へと進めることが出来た。まるで万華鏡をのぞいている子供のようで、本当に楽しかった。
 今、改めて全編を通して読んでみると、透明感のある明るさが全体をすっぽりと包み込んでいるように思われるが、これは私だけだろうか?

権兵衛さん
 私にとって辻さんは宇宙人。
何が面白いのかさっぱりわからないロシア文学に陶酔することはもちろん、そのなかに出てくる漢字を(人生54年間でもって、見たことも無い)ほとんど全て、教えてくださったり、英語のスペルまで言って下さいます。
 又、声の調子、歩き方などで、その時の私の状態を感じて下さるのです。(本人も気が付いてない)そして何より、自信の無い私を思いっきり誉めて、勇気とやる気を温泉のように湧き出させてくれます。しんどい事も時にはあるはずなのに、会えばいつも笑顔。そんな辻さんを心から尊敬し、大好きになりました。
 こんなことを書いたら叱られるかも知れませんが、辻さんとお付き合いをするようになって私は本気で、目が見えることが恥ずかしいと思いました。もっともっと、勉強ができたはずなのに、何をサボっていたのかしら?
 まだ遅くはありませんよね、辻さんに少しでも近づけるように、頭と精神を鍛えようと決心しました。
 これからもご指導、よろしく!

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新聞やテレビでもたくさん紹介されました!


生活情報誌 読売ファミリー南版  2002.9/25付
目は不自由でも心は自由(『MY FANTASY』を持って笑っている辻さんの写真)
 35歳で失明したものの「目が不自由でも心は自由」と世界中を旅して周っていた和泉市在住の辻俊広さん(53)がこのほど「MY FANTASY~ミニドンキホーテ再び旅に出る」(星湖舎刊)と題する旅行記を自費出版した。 失明乗り越え、単独で世界旅行
 辻さんが失明したのは難病の網膜色素変成症が原因。持ち前の前向きな姿勢で視力を失ってからはアメリカ、スリランカ、オーストラリア、メキシコ、シンガポール、カナダ、韓国などをホームステイしながら単独で旅して回った。
 今回は87'年秋から88'年春まで109日間にわたるオーストラリア・スリランカ旅行の様子を辻さんがテープに吹き込み、和泉市の音訳グループ「ポッポ」のメンバー9人がボランティアでテープを起こし、出版にこぎつけた。
 本では、オーストラリアの滞在先・ランド家の子供たちとの生き生きとした交流の様子や、また素朴な人情を持つスリランカの魅力などが、好奇心にあふれた温かい表現でつづられている。「たくさんの出会いが僕の元気の源です」と、辻さん。

産経新聞 夕刊 タウンニュース 2002.9/24付
一人旅は自分への挑戦  異国の地で触れた温かさ
 両目が不自由な大阪府和泉市の辻俊広さん(53)が24日までに、37歳の時に挑んだ海外の旅の思い出を記した『MY FANTASY』(B6版271ページ)を発刊した。両目が見えないハンディを乗り越え、46歳までほとんど一人で海外の旅行を続けた辻さん。異国の地を踏んだ感動や現地の人たちとの交流を生き生きとしたタッチでつづっている。
 辻さんは同志社大学を卒業後、家業の織物業を営んでいたが、30歳の時に眼病で左目失明し、5年後には右目の光も失った。現在は織物業を廃業し、母親とともにヘルパーらの支援を受けながら日常生活を送っている。
 英語と中国語を学んだ辻さんは失明で受けた心の傷をいやし、自分自信への挑戦を期して36歳のとき単身、米・カリフォルニアへわたり14日間滞在した。
 翌年、37歳のときには、京都で知り合ったオーストラリア人の故郷へ単身渡り、自宅を訪問したうえ、友人宅も紹介してもらい一人旅を続けた。ちりばめられた宝石のような南十字星が輝く下、マリンレジャーやパーティーなどを満喫。現地で意気投合したオーストラリア人住職とともに、旅の舞台はオーストラリアからシンガポール、スリランカへ。計109日間かけて旅した。
 言葉や皮膚の色が違っても温かく迎え入れてくれた異国の人たち。辻さんは「人情にふれ、人の温かさを感じ、昔の日本人を思い出した。いろいろなことに挑戦する中、生きていることを実感した」と話す。体験した感動を多くの人に知ってもらおうと、記録を残すことに。多くのボランティアがテープ起こしなどで協力し、発刊にこぎつけた。『MY FANTASY』は、旅先での出会いや現地での暮らしぶりを再現し、それぞれの場面で体験した異国の人たちの素晴らしさや文化、生活習慣などを紹介している。
 辻さんは「目が見えない私にとって、一人旅は自分への挑戦。異国の文化に触れ、自らが感じたままを記した。多くの人に感動が伝われば」と話している。

朝日新聞大阪版 2003.1/9付
10人一緒に旅気...思いでつむぐ 和泉
 和泉市寺田町に住む全盲の辻俊広さん(54)が、87年に出かけた豪州など3ヵ国の旅行記『マイ・ファンタジー』を自費出版した。原稿づくりには、同市内の主婦9人が協力。1年がかりで271ページの本にした。主婦たちは「まるで一緒に旅している気持ちになった」と喜んでいる。
 辻さんは、目の病気で35歳で失明した。109日間かけてオーストラリア・シンガポール・スリランカを旅したのは、その3年後で、旅先での出来事や体験はテープに録音していた。しかし帰国後、20本を超す録音テープを紛失。「かけがえのない思い出が詰まったテープをなくし、とても悲しかった」とがっかりした。
 失いかけていた旅の記憶をつむいだのは、竹田美智子さん(64)ら和泉市の67~38歳の主婦9人。 生活情報を録音テープに吹き込み視覚障害者や高齢者に郵送している音訳ボランティアグループ「ポッポ」のメンバーで、辻さんとは4年ほど前から、小説や詩の読み聞かせを通じて交流している。
 旅行記の取りまとめは、父親や盲導犬の死、母親の体調不良などが重なった辻さんから、一昨年夏に「元気を取り戻したい」と頼まれたのがきっかけだった。50枚ほどの旅のカラー写真を手元に竹田さんらが「海のようなところで、二人乗りのボートを女の子がこぎ、そばで辻さんが泳いでいる」「幼稚園のような所に大勢の子供がいる」と1枚ずつ説明。記憶をよみがえらせた辻さんは様々の思い出を8本のテープに録音した。
 1本90分から46分のテープの文章化は竹田さんらの予想以上に難航した。例えば、辻さんが、オーストラリアの旅で語った「もんてそりすくーるのぶげーたのがっこうにいった」の言葉を文章にした仙波香代子(58)は「まず?マークだらけの文章を作った」と振り返る。一次原稿を毎週のように持ち寄って辻さんとすり合わせた。完成文は「モンテソリスクール(学校名)のブゲータ(人名)の学校に行った」に落ち着いた。
 本のあとがきに主婦たちは「辻さんの実体験を通じて勇気と、どんなことにも興味を持つことの大切さを知った」などと書き寄せている。
 昨秋から、出版を知った小学校や市民団体から辻さんに講演依頼が寄せられている。

Asaイズメール  2003.2.24付
MY FANTASY ~世界を旅する全盲の 辻 俊広さん~
 1987年から1988年にかけての一人旅の思い出を綴った旅行記を「MY FANTASY」と題して自費出版した辻さん。大学を卒業後しばらくして徐々に視力を失っていったという。これは全く見えなくなってから3年後の旅行での思い出。原稿作りには、音訳ボランティアグループ「ポッポ」のみなさんに協力してもらい、1年がかりで完成させた。  出版するきっかけとなったのは、父親、長年たくさんの教えを授かった和尚さん、そしてガイドドッグであった愛犬の相次ぐ死、さらには母親の病気と次々とおこった悲しい出来事。苦しい毎日が続いた中でこの追い詰められた気持ちを払拭するために、また何とか自分を変えて、自分に勝たなければという思いから文章として残しておこうと思ったという。「3ヶ月余りのこの旅行を通して、一生懸命僕が生きてきたということを読みとってもらえたらなと思います」と辻さん。  何でもいいから何か吸収できる、冒険できることは何かと考えた結果、これには旅行が一番と思い世界各地をほとんど一人で旅している。英会話は、ラジオ講座で学び、初めて接した原語でも3週間で話せるようになるという。相手に打ち解けようとする前向きさが上達を加速するのだろう。「アメリカ人だった方が性にあっているんじゃないかな。アメリカの方がのびのびしているし、日本はちょっと窮屈かな?でも日本人の思いやりの心も素敵ですよ」と。  辻さんはまた陶芸、体操、生け花、短歌などにもいそしみ、愛し、楽しんでいる。
 よもすがら 君を想えば 万華鏡の 珊瑚の海に 南十字星
 本の出版以来テレビ・ラジオに出演されたり、講演依頼があったりで、超多忙な毎日をおくられている。
 今年の目標は短歌集を出版すること。
 「今、僕は幸せです」

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